【かもめ食堂プロジェクトVOL.24】お客様を「選ぶ」強さが無いと、お店は続かない

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週末はカフェ修行でした◎
この日、カフェに到着すると
見慣れぬ”外国語”の看板が。

「(今日は予約限定です。)」
※私は大学で専攻していたので読めた

“おおお…!オーナー遂に…!
うん、でも良いアイディアかもしれない。”
と私は思いました。

というのも、オーナーは前々から
とある国のお客様の振る舞いに
どうしても悩んでおられました。

オーナーとしては

「地元のお客様、リピーターのお客様を
 一番に大事にしたい。」

「お店の雰囲気は私が作るのではなく、
 お客様が作ってくれるもの。

 うちのお店を愛してくれる人達は
 外国人観光客だらけのお店では
 離れていってしまう。」

という気持ちを持っていました。

そのため、今までは入店時に
「お店の約束カード」を
その言語でお見せして対応する、
等していたのですが一向に改善されず。。

オーナーもげんなりしてしまい
対応がどうしても気持よく出来ず、
その国のお客様自身も気分を害すし、
地元のお客様も気を遣う…という
負のスパイラルになっていました。

そこで生み出された最終手段。

「(今日は予約限定です。)」

この対応にはきっと賛否両論
あると思いますが、

私は今までのオーナーとお客様との
攻防戦?をずっと見て来たので
この対応が一番スッキリすると思いました。

最初は私自身がその国の方に
親近感を持っていた事もありますし、
(大学ではその言語も学んでいたので)

何よりご来店される人数も多いので
「売り上げ」としては重要な
お客様だと感じていました。

しかしながら、オーナーにある日

「あのね、ちかちゃん。
 お店を作る時には、
 誰に一番来て欲しいか考えないと。
 
 その日の売り上げ欲しさに
 誰でも来て下さい、じゃダメなの。
 
 あなたがもし北欧カフェをするなら
 どんな人に来てほしい?
 その人達は、どんな雰囲気を好む?

 もし、来てほしい人達と反対のタイプが
 カフェを気に入って溜まり場になると、
 店の雰囲気はどうなっちゃう?

 たとえば、イメージしてみて。
 ちかちゃんは、どんな人が一番苦手?
 その苦手なタイプの人が
 毎日毎日訪れて、そのうち口コミで広がって
 同じタイプの人が溜まるカフェになったら?
 
 きっと、北欧好きな人は来ないどころか
 ちかちゃんの精神もやられちゃうよ。
 
 そうなったら、どうしようもないの。
 そうなってからじゃ、遅いの。
 
 ”類友”という言葉があるけど、まさにそう。
 苦手だなと思うお客様の友達は、
 結局そのタイプでしか無いのだから。

 自分がオーナー。
 自分がルールを作る。
 お客様に気持よく過ごしてもらえる様に
 自分が時にはお客様を選ばなきゃいけない。
 
 それが出来ないなら、お店は続かないよ。」

と言われてハッとしました。

お店をすると、どんなお客様でも
来てくれたら有り難い・・と思うもの。

しかし一方で「お客様を選び、店を作る」
という強さがないと、
選ばれ続けられるお店にはならない。
個人経営のカフェだと尚更。

修行中のカフェが地元の方々から愛され
10年以上も続いている理由は
ここに在るのだろうなと感じました。

きっとこれは、お店だけでなく
人生においても重要な
価値観になると思います。
 
明日のブログでは、
この価値観を生活で実感した話しを
書きたいと思います◎

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chika
About chika
フィンランドが好き過ぎて12年以上通い続け、ディープな楽しみ方を味わいつくした自他ともに認めるフィンランドオタク。移住のために会社員生活のかたわら寿司職人の修行を始め、ついに2022年春に移住。モットーは「とりあえずやってみる」。好きなものは水辺、ねこ、酒、1人旅。

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